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運動が続かない理由とは?リハビリや運動指導における阻害要因と促進要因

  • 6 時間前
  • 読了時間: 9分

Key Points:このレビューから見えてきたこと

  • 運動継続を妨げる最大の要因は「個人内因子(intrapersonal factors)」であり、時間不足・痛み・健康状態・信念が上位を占めました。

  • 継続を後押しする最も強力な要因は「自己効力感(self-efficacy)」であり、全体の42%の研究で確認されました。

  • 「痛み」は障壁にも促進因子にもなり得る:患者が痛みをどう解釈するかが、行動を左右します。


はじめに


運動療法の必要性を理解し、適切なエクササイズを提案していても、実際には患者さんやクライアントの継続につながらず、難しさを感じる場面は少なくありません。


運動療法は、肩こりや腰痛、変形性膝関節症など、多くの筋骨格系疾患に対する第一選択の治療法とされています。


しかし実際には、運動継続率は時間とともに低下し、18ヵ月後(1年半)には約半数まで減少することが報告されています。


運動療法の継続率の低下を示すグラフと、バーベルを持つ男性と膝を押さえる男性のイラスト。モチベーション低下を示唆。

つまり、「運動が効果的であること」と、「実際に継続できること」は別問題であるということです。


では、なぜ人は運動を続けられないのでしょうか。そして、何が運動継続を後押しするのでしょうか。


本記事では、2025年に発表されたde Amorimらのシステマティックレビューをもとに、筋骨格系疾患患者における運動継続の障壁と促進因子を整理し、運動が続かない理由をリハビリや運動指導の現場で活かせる視点をわかりやすく解説します。


Background & Objective:背景と目的


運動療法の効果に関する日本語のテキスト画像。肩こりや腰痛に関する情報が記載。背景は白で、落ち着いた雰囲気。

筋骨格系疾患とは


WHO(世界保健機関)によれば、筋骨格系疾患は150以上の病態を含み、世界では約17億人が罹患しているとされています。


筋骨格系疾患は、痛みや機能障害、QOL低下を引き起こすだけでなく、労働生産性の低下にも関与しており、米国では年間3,800億ドル規模、日本でも多額の医療費が費やされています。


運動療法は有効なのに、なぜ続かないのか


運動療法は、変形性関節症や腰痛、関節リウマチなど多くの筋骨格系疾患において、痛みの軽減や機能改善、QOL向上に有効であることが示されています。


実際に、主要な国際ガイドラインでも運動療法は第一選択として推奨されています。


しかし一方で、運動継続率の低下は依然として大きな課題です。どれだけ適切な運動プログラムを設計しても、「何が継続を妨げ、何が後押しするのか」を理解できなければ、実際の行動変容にはつながりません。


このレビューが目指したこと


この研究レビューでは以下の2点を目的としています。


  1. 筋骨格系疾患患者における運動継続の障壁と促進因子を特定し、領域ごとに整理すること

  2. 障壁・促進因子を調べるために使われた方法とツールを把握すること


Methods:方法


5つのデータベース(MEDLINE・EMBASE・CINAHL・SPORTDiscus・Cochrane Library)を対象に、2024年5月までの文献を網羅的に検索しました。最終的に81研究・5,772名のデータが分析対象となっています。


対象は、変形性関節症・腰痛・関節リウマチ・骨粗鬆症など筋骨格系疾患を持つ成人で、運動プログラムが処方された研究に限定されています。


抽出された障壁・促進因子は、社会生態学的モデルに基づき「個人内因子」「対人因子」「コミュニティ因子」の3領域に分類・整理されました。評価方法はインタビュー・質問票・フォーカスグループの3種類が確認されています。


運動療法の継続に関する3つの要因を示す図。個人内、対人関係、環境的要因の3つをアイコンで表現。シンプルなデザイン。

個人内因子(Intrapersonal)

知識・信念・態度・健康状態・痛みなど個人に属する要素

対人因子(Interpersonal)

家族・友人・医療提供者との関係性

コミュニティ因子(Community)

施設へのアクセス・交通手段・天候・費用など環境的要素



Results:結果


対象研究の概要


81研究・合計5,772名のデータが分析されました。研究の95%が「良質」または「普通品質」と評価されており、信頼性の高い研究群です。


研究はヨーロッパ(39件)、北米(24件)、オセアニア(11件)、アジア(5件)、アフリカ(2件)と幅広い地域から収集されています。



運動が続かない理由:運動継続を妨げる要因と後押しする要因



障壁要因:何が運動を妨げるのか?


最も多く報告された障壁トップ3は以下の通りです。


個人内要因における運動障壁の理由を示すグラフ。トップは「時間がない」53%。右に育児中の女性と子供のイラスト。

  1. 時間不足(53%の研究で言及)


最も多く挙げられた障壁は、「時間の不足」でした。仕事や家事、育児、介護など日常生活の忙しさによって、運動が後回しになってしまうケースは少なくありません。


また、「時間がない」という背景には、単なるスケジュールの問題だけでなく、運動の優先順位が低くなっているという認知的側面が含まれている場合もあります。


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