はじめに
フォームローラーを活用した運動方法は自宅でも簡単に行えることから最近ではYouTubeやSNSなどでその方法について紹介した動画が沢山あります。
しかし、フォームローラーをただ単にコロコロと転がして、筋肉をほぐしていませんか?
この記事では、フォームローラーを活用したセルフリリースを効果的に⾏うための基本ルールについて解説していきます。
フォームローラーの種類や期待できる効果についてはこちらの記事をお読みください。
基本ルール 1|体重を乗せてフォームローラーをゆっくりと転がす
ROLLIG(ローリング)というフォームローラーを転がす基本テクニックで、フォームローラーを活用したセルフリリースで最も一般的におこなう方法です。
このローリングではコロコロと動かすのではなく、体重をフォームローラーに乗せて、ゆっくりと動かすことがポイントです。
ゆっくりフォームローラーを動かすことで、痛みのある場所や硬くなっている組織を探していきます。
フォームローラーをただ単にコロコロと転がすだけでは、逆に筋肉を緊張しやすい状態を作ってしまうため、フォームローラーの効果が半減する可能性があります。
ゆっくりとフォームローラーを転がし、体の緊張を出来るだけ抜いてリラックスし、痛みの感じる部分や硬いところを探していきましょう。
基本ルール 2|痛みを感じるところで深呼吸をおこなう
RESTING(レスティング)というテクニックです。この基本ルールは痛みの感じるところで動きを止めて呼吸を整える方法です。呼吸を整えることで筋肉の緊張を緩めます。
フォームローラーに体重を乗せてゆっくり転がしてツンっと痛みのある場所が見つかったら、その場所で動きを止めて深呼吸を行いしましょう。
深呼吸を繰り返すことで筋肉の緊張が緩んでいくことを感じます。深呼吸を3~5回ほど行った後、再度体重を乗せたままゆっくりとフォームローラーを転がし最大で90秒~120秒程度行いましょう。[1]
基本ルール 3|動きを止めて関節を動かす
RELEASING(リリーシング)というテクニックです。基本ルール1や2を行い、動きに慣れてたり、徐々に痛みが軽減して余裕が出てきたら、フォームローラーに体重を乗せた状態のまま関節を曲げ伸ばしてみましょう。
セルフリリースにおける柔軟性の即時効果について調べた研究では、単に転がして行うだけではなく、 膝の曲げ伸ばしを行った方がセルフリリース直後の関節の可動域が向上したという報告があります。[2]
そのため、動きになれてくれば、痛みを感じるところで、関節をゆっくり曲げ伸ばしてみましょう。
おわりに
今回はフォームローラーを活用したセルフリリースの基本ルールについてまとめて紹介しました。
フォームローラーを活用したセルフリリースは一般的に「筋膜リリース」や「筋膜はがし」などの言い回しで最近よく耳にすることがあります。しかし、残念ながら最新の知見ではそれらの効果は認められておらず、このような用語がメディアなどに取り上げられた結果、誤った表現として独り歩きしています。[3]
一方、ストレッチ単体よりもセルフリリースとストレッチを組み合わせることで相乗効果が図れるという研究報告もあります。[6]
正しい方法を理解して、運動前に行うことはもちろん、運動後のケアや自宅でのセルフメンテナンスエクササイズとしてもご活用ください。
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